ポマードあたまの悪魔

先日蔵書のなかから「悪魔くん千年王国」を発見しました。
ただし講談社から出ていた全2巻のなかの、第1集です。つづきが気になって仕方ありません。いろいろしらべてみると、これは貸本版「悪魔くん」をふくらませて描きなおしたバージョンで、主人公悪魔くんの本名が松下一郎タイプの悪魔くんのようです。悪魔くんがベルゼブブという悪魔を召還します。
ちくま文庫の「悪魔くん(全)」も持っていますが、これは悪魔くんの本名が山田真吾で、メフィストとか出てくるテレビなどでおなじみの悪魔くんです。(アニメとかの埋れ木真吾版は、くわしく知りません。追記9/25)
サラ文庫版の「悪魔くん」は全2巻ですが、これは貸本の復刻版で、松下一郎ものです。これはわたしの愛読書で、いちおう完結していますが、千年王国の理想の戦いはまだまだこれから、といったところで話は終わっています。召還された悪魔は、ポマードあたまです。
わたしはこの、貸本版悪魔くんが大好きで、出来ればこれのつづきを見たいのですが、それは無理な話でございます。(あとで調べたら、貸本版悪魔くんには「悪魔くん 世紀末大戦」という続編があるらしいです。ただ、これも未完とのこと。山田悪魔くんが活躍する「ノストラダムスの大予言」とごっちゃになっちゃって、ノーマークでした。追記9/25)はたして「悪魔くん千年王国」第2集では、貸本版悪魔くんで語られなかった新事実がどれほどはいっているのでしょうか。わかりません!フラストレーションがたまります。必死で蔵書を発掘してみましたが、どうしても第2集が出てこないのです。
ならばわたしが自力で、貸本版のつづきを作り出してやる!

土台無理な話でございます。
日曜なので、比較的大きな本屋さんで、ちくま文庫の「悪魔くん千年王国(全)」を買ってきました。千円(税抜き)でした。よく考えたら、第2集はもともと持っていなかったようなのです。さっそく読んでみましたが、貸本版に比べてかなり大胆に話がふくらんでおりますが、ラストはやっぱり、戦いはまだこれから!という感じになっておりました。話のおさまりはこっちのほうがいいですが、わたしは貸本版のほうが好きです。
最近はあんまり、水木しげるさんのまんがって本屋においてないのねー。墓場鬼太郎の角川文庫版もはじめてみましたが、いいものですな。でも、お高いです。わたしは、サラ文庫で水木しげるさんのまんがのファンになったので、もっと貸本時代の水木まんがが復刻されればいいなあ、と思ったりしました。サラ文庫の「河童の三平」も第一巻だけ持ってるんですが、つづきを読みたいような気もします。新しい河童の三平は中公愛蔵版で持っていて、これはこれで大好きなんですが、サラ文庫版の水木作品は、なんかすごくいい感じなんですよねー。