最近読んでいる本

ひさしぶりに青空文庫から本をダウンロードして読もうかな、と思って、ふと思い出したのがカシオペアです。最近は携帯電話にすっかりお株をうばわれて、絶滅したんじゃないかと心配されるパーソナルナントカカントカ、略してPDAってやつですな。携帯もPDAっていうのかもしれませんが。
わたしは一時こういったものに凝っていたことがあって、カシオペアもその頃ジャンクショップみたいなところで、中古品を安く手に入れたものだったと思います。でもわたしなんかは100円ショップ手帳でももてあますことがあるくらいですから、スケジュール管理とかはとくに必要なくて、カシオペアはもっぱら青空文庫読書用ツールとして使っていました。
わたしのもっているのは、CASIOPEIA for DoCoMoという機種で、たぶんWindowsCEマシンの中でももっとも性能の低い部類に入るんじゃないかなあ。音声出力がモノラルなのでミュージックプレーヤーとしても荷が重いですが、本を読むくらいなら性能が低くても問題ないです。これのいいところは単4乾電池駆動なので、充電池マシンのようにへたることもなく、電池が切れたからといってACアダプタでひも付き読書をするようなこともないところかな。
ひさしぶりに引っ張り出して電池を入れてみたら、ちゃんと立ち上がりました。コンパクトフラッシュのバックアップを使って以前の環境に戻すと、フリーソフトのRubyReaderも復活して、青空文庫が縦書きルビ付きで読めます。でも思ったより白黒液晶が見づらかったので、びっくりです。
とりあえず青空文庫から「ドグラ・マグラ」をダウンロードして読んでみました。「ドグラ・マグラ」は文庫本で持っているのですが、読むのはそうとうひさしぶりで、こまかいストーリーとかはほとんど忘れちゃっていたので、最初に読んだときほどではないけれどもおもしろく読めました。
本当はわたしはほかにザウルスも持っていて、電子書籍とかはふだんそっちで読んでいます。液晶とかザウルスのほうがずっと見やすくて快適なんですが、カシオペアの見づらい液晶もなれるとわりと読めるもんだなあ、と思って、調子にのって青空文庫から、こんどは「大菩薩峠」全巻ダウンロードです。それをコンパクトフラッシュに入れて、わざわざカシオペアで読みます。
どうだい、このカシオペアは最近じゃオークションでもあまり見ないけど、もし出ても二束三文なんじゃないかな。「大菩薩峠」はいま新刊で文庫本が買えるみたいだけど、全巻集めたらけっこうお高いよっ。文庫本だってけっこう場所取るしね。それがぜんぶいま、わたしの片手の中にすっぽりだよ!

大菩薩峠」は題名だけはこどもの頃から知っていましたが、あまりに大長編なのと未完であるということが気になって、いままで読もうと思ったことがなかったのです。でも読んでみてビックリ。予想外におもしろいので、最近はかかりっきりで読んでます。ムクという犬が出てくるのですが、これがすごくいい犬で、お気に入りです。えろいシーンはあまりありませんが、立川流がチラッと出てきて、おっと思いました。
いま半分くらいまで読んだんですけど、当分このカシオペアの「大菩薩峠」で、ひまつぶしできそうです。